情報理論(電子工学科情報工学コース)(97年度)[担当:中村(納)教授]
持ち込み:一切不可。
問題
1.推移確率行列が次式で与えられたとき、このシャノン線図を求めよ。
┏ ┓
┃ 1/2 1/2 0 ┃
P=┃ 1/2 1/2 0 ┃
┃ 3/8 3/8 1/4 ┃
┗ ┛
2.p(x)が−1≦x≦1で一様分布する情報源のエントロピーH1(x)と、
0≦x≦1で一様分布する情報源のエントロピーH2(x)とどちらが大きいか。
3.
∞
g(t)= Σ g(n/2W)S(t−n/2W)
n=-∞
(i)S(t)の式を示し、横軸をtとしたグラフを描け。
(ii)上記の式は標本化定理と言われる。標本化定理の物理的意味を説明せよ。
4.ある情報源Xにおいて、事象aが生起する確率をPa、事象bが生起する確率を
Pb,Pb>Paとする。εが0<ε<(Pb−Pa)/2の範囲にあるとき、
Pa→Pa+ε、Pb→Pb−εと変化させると、この情報源XのエントロピーH(X)
は増大することを証明せよ。
5.マルコフの鎖の状態における以下の用語の簡単な解説。
(i)再帰的状態
(ii)周期的状態
(iii)吸収状態
(iv)エルゴード状態
6.授業の感想。(点数には一切関係ないので、正直に。。。(^^;)
問題の傾向
1、2、4はテキストの演習問題から抜粋されたもので、4は前年にも出題
された。
3は標本化(サンプリング)定理に関する設問で、標本化定理の式の意味の把握
が必要。
5はテキストP.42参照。
6は点数に関係ないと思われるので、1問20点と言ったところであろう。
したがって、1、2、4は授業中(またはレポート)にやったので、授業中や
レポートで出題された演習問題が完璧に解ければ合格点には達する。が、演習問題
ばかりに賭けると万が一間違えた場合、合格点に達しない可能性が大きいので
他の問題も解けるよう、テキストの説明文も何回も読み返しておいたほうが
安全である。
戻る